駐車場経営の経費は?確定申告の方法や流れの理解が大切

個人で行う駐車場経営には、計上できる経費としてどのようなものがあるかご存じでしょうか。他の土地活用と比較して少ない初期費用で始められる駐車場経営ですが、どんな費用が経費として計上できるのかを知っておくことは、確定申告の際の節税のポイントです。

この記事では、駐車場経営で経費計上できる費用の概要、確定申告に必要な書類や申告方法、その流れについてわかりやすく解説します。

駐車場経営の所得の分類

所得税の計算上、事業所得や不動産所得など10種類に区分する必要があり、区分により所得金額の計算方法や認められる経費が異なります。駐車場経営の所得区分は通常、不動産所得か事業所得のどちらかに該当し、場合によっては雑所得となります。

マンション・アパート経営で得る家賃収入など、不動産の貸付で得た収入が不動産所得に該当します。駐車場経営の大半はこの不動産所得に該当するのです。

一方、土地所有者が精算機などの設備を購入し、オーナー自身が経営する場合(管理だけ委託する場合も含む)は事業所得となります。不動産所得との大きな違いは、駐車場の管理責任の有無です。

不動産所得は土地そのものから利益を得る場合、事業所得は土地に機械設備を設置し、管理運営している場合となり、判断のポイントは管理責任の有無です。ただし、駐車場の規模や経営・運用方法などさまざまな要因から判断しますので、判断に迷う場合は税務署に相談することをおすすめします。

駐車場経営の経費

所得金額とは、収入金額から経費を除いた金額です。駐車場経営の所得を計算するための必要経費は、収入金額に対応する売上原価などその収入を得るために直接要した費用、販売費、一般管理費その他業務上の費用となります。

必要経費の考え方は不動産所得、事業所得のいずれも同じで、一般的には次の費用です。固定資産税・都市計画税・事業税などの税金、司法書士手数料、借入金利子、管理委託料、修繕費、光熱費、減価償却費などです。実際の駐車場経営で発生した費用の中から必要経費に計上します。

たとえば駐車台数50台以上の事業的規模になると、最大65万円の「青色申告特別控除」が適用でき、親族への給与も「青色事業専従者給与」として経費の計上が可能です。

 

別記事で、駐車場経営の経費と確定申告の方法や流れを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

駐車場経営でかかる固定資産税の計算方法

駐車場経営では土地の固定資産税・都市計画税が毎年必ず発生します。固定資産税とは、1月1日現在の不動産所有者に課税される市区町村税です。都市計画税とは、都市計画で指定されている市街化区域内における1月1日現在の不動産所有者に課税される市区町村税です。

固定資産税・都市計画税の計算方法は、固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%、 都市計画税 = 課税標準額 × 0.3% となります。

固定資産税・都市計画税には「住宅用地の軽減」という特例がありますが、駐車場は宅地ではないため、軽減措置の適用はありません。このため、自宅などの住宅を取り壊して駐車場経営を始めると、固定資産税・都市計画税が高くなりますので、あらかじめ準備が必要です。

なお、土地購入で駐車場経営を始めた場合の経費ですが、その初期費用のうち不動産取得税、印紙税、登記費用は駐車場経営の初年度に必要経費として計上することができます。しかし、土地購入費、仲介手数料などは経費計上が認められないので注意が必要です。

 

別記事で、知っておくと安心できる駐車場経営の税金についての知識を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

駐車場経営の確定申告方法

確定申告とは、毎年1月1日~12月31日までの収入、支出、医療費、生命保険料、扶養親族の状況などから所得税を算定し、確定申告書に記載して税務署へ提出、納付すべき所得税額を確定する手続きです。申告期間は、収入や支出の発生した翌年の2月16日〜3月15日となります。所得税の納付期限は原則として3月15日です。

なお、医療費控除や住宅ローン控除などで所得税の還付を受ける場合は、1月1日から還付申告書を提出できます。また5年間遡って確定申告をすることが可能です。

サラリーマンが副業で駐車場経営を行い確定申告が必要となるのは、駐車場経営の所得が20万円を超え、不動産所得または事業所得に該当する場合となります。

所得税は、(所得-所得控除)×税率で算出されます。駐車場経営で得た収入から初期費用、必要経費を除いたものが駐車場経営で得た所得金額です。所得控除とは、一定の要件に該当する場合に所得から控除できるものです。基礎控除、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除などがあります。

必要なもの

駐車場経営で得た所得について確定申告をする場合に必要となる書類があり、主なものは次の通りです。これらの中には、確定申告書提出の際に添付が必要となる書類がありますので、事前に税務署に確認する必要があります。

確定申告書、収支内訳書または青色申告決算書、源泉徴収票(給与・年金収入がある人)、経費計上した費用の領収書・請求書、収入金額が分かる書類、固定資産税・保険料・管理費の領収書、土地購入の関連書類一式、土地賃貸の関連書類一式、金融機関口座番号、マイナンバーカードなどです。(令和3年4月1日以降、押印は不要となりました。)

駐車場経営にかかる収入や支出に関する書類で、必要と認められる書類については提出の有無にかかわらず、確定申告書を作成する段階でそろえておく必要があります。また、所得控除を受けるための主な証拠書類として、配偶者の源泉徴収票、医療費の領収書、社会保険料の領収書、生命保険料・地震保険料の控除証明書、寄附金の領収書などがあります。

流れ(STEPごとに記載)

確定申告初心者のために確定申告の一連の流れを分かりやすくご紹介します。

STEP1:確定申告書の様式を準備する
確定申告書は税務署の窓口においてあるほか、インターネットでダウンロードすることもできます。なお、電子申告や国税庁の「確定申告等作成コーナー」を利用する人は、紙の申告書用紙を入手する必要はありません。

確定申告書には「A」と「B」があり、「A」は主に給与所得者用ですので、すべての所得の申告ができる「B」を入手してください。確定申告書に添付する収支内訳書または青色申告決算書も必要となります。青色申告と白色申告で書類が異なりますので、注意が必要です。

STEP2:収支内訳書または青色申告決算書を記入する
それぞれ収入、経費、控除前の所得額、控除額、所得額、経費、減価償却費などを記入してください。詳細は国税庁ホームページに「確定申告書の手引き・書き方」が掲載されていますので、そちらを参考にしてください。

記入漏れや記入誤りなどがあると受理されない場合がありますので、正確な数値を記載するようにしましょう。分からない点などはそのままにせず、必ず税務署に確認してから記載することが大切です。また、有料にはなりますが、税理士に相談する方法もあります。

STEP3:確定申告書Bに記入する
ここまで整理ができたら、最後に確定申告書Bの記入です。収支内訳書または青色申告決算書をもとに、確定申告書Bに必要項目を転記します。給与所得などほかの所得がある場合は合算しましょう。

収入や所得が記載できたら、社会保険料控除、生命保険料控除などの所得控除額を記入したうえで差し引き、最終的なその年度の所得金額を算出します。そして、所得額に税率をかけて所得税額を算出します。ここまでで算出された「申告納税額」がプラスであれば、3月15日までに納付し、マイナスであれば、後日指定の金融機関の口座に還付金が振り込まれるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。駐車場経営の所得区分は、形態によって不動産所得、事業所得、雑所得のいずれかに分類されます。土地を購入して駐車場経営を始める場合、土地購入費や仲介手数料などは経費計上できませんが、土地購入時に支払った不動産取得税や登録免許税などは初年度に経費計上することができます

経費計上できる費用を確実に把握することが、所得税・住民税などの節税のポイントとなり、駐車場経営の利回りを良くすることにつながるのです。経費をもれなく、正確に計上して正しい確定申告を行うことが重要であることを認識してください。


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