コインパーキングは、基本的に無人管理です。そのため、駐車場内でトラブルが発生した場合に備えて、すぐに対応できるように対策を練る必要があります。
しかし、最近の防犯カメラは種類が豊富なため、どのような機能がいいのか悩んでいる方は少なくありません。
今回は、コインパーキングへの防犯カメラの設置を検討している方に向けて、防犯カメラのおすすめの機能や導入の流れについてご紹介します。
目次
コインパーキングとは、24時間365日利用できる無人駐車場のことです。人件費や管理費をかけずに経営できるメリットがあります。
しかし、無人運営ゆえに駐車場内で起こるトラブルや事故が多く、迅速に対応できないデメリットが挙げられます。
コインパーキングで起こるトラブルは、精算機荒らしや車上荒らし、当て逃げなどさまざま。
防犯カメラを設置することは、未然にトラブルを防ぐためにも必要不可欠といえます。 防犯カメラの設置は、証拠映像として残すことができる以外にも、犯罪やトラブルの抑止効果にもつながります。
コインパーキングで起こるトラブルの例をご紹介します。
精算機荒らしとは、出入り口のゲートに導入されている精算機をドリルやバーナーなどで故意に破壊して、金銭を盗む行為です。 中には、ワイヤーロープで縛って車で索引し、精算機ごと引っこ抜く大胆な手口も報告されています。
売上が全て盗まれてしまう被害に加えて、ほかの駐車場利用者が出庫時に清算できない二次被害にもつながります。
車上荒らしとは、車内の荷物や車両の部品が盗まれる盗難事件です。
警視庁の調査によると、平成27年の車上荒らしの検挙率が20%前後に比べて、令和2年では35%前後と犯罪件数は減少傾向にあります。 とは言え、発生する時間帯は深夜が多いため犯人の特定が難しい犯罪の一つです。
また、被害者は一度車上荒らしに遭うと、二度とその駐車場を利用しないことが多く、オーナーとしては再犯を防ぎたいトラブルです。
当て逃げは、ほかの車にぶつかったり傷を付けてしまったりする行為です。無自覚で引き起こしてしまうケースも多く、そのまま立ち去ってしまうことも。目撃した人がいなければ、犯人の特定は難しいでしょう。
被害内容は、ドアへの傷や凹み、サイドミラーの破損などさまざま。利用者がほんの少し目を離したすきに起こるやっかいなトラブルです。
駐車をしているにもかかわらず、料金を払わない無断駐車の被害も少なくありません。 輪留めのようなものを利用し、ロック板を乗り越えて出庫して料金を踏み倒す被害が全国各地から報告されています。
無断駐車は、監視カメラが設置されていなかったり目立ちにくい場所であったりする場合に起こりやすいです。駐車場の管理のゆるさが原因とされています。
不正出庫とは、コインパーキングを利用しているにもかかわらず料金を払わず出庫することです。無断駐車同様に、故意的に引き起こすケースが多く犯罪件数は増加傾向にあります。
フラップの手前ギリギリに停車して料金がかからないようにしたり、フラップが上がっても強引に出庫したりと、極めて悪質です。
利用料金が踏み倒されるほかにも、本来であれば利用できた駐車スペースが使えず稼働率の妨げになってもいます。
コインパーキングに監視カメラを設置することは、どのようなメリットにつながるのでしょうか。 ここからは、監視カメラのメリットを4つご紹介します。
コインパーキングに監視カメラを設置することで、犯罪の抑止効果につながります。
監視カメラは、人に代わって24時間365日監視します。駐車場内で盗難や当て逃げ、無断駐車などの事件が発生しても、証拠映像が残るため犯人の特定に結び付き、早期解決になりやすいです。
また、監視カメラが設置されていることで犯罪を未然に防げるでしょう。
コインパーキングは、費用を抑えて経営できることが大きなメリットのため、できるなら人件費を掛けずに運営したいところですよね。
監視カメラは、24時間365日休まずに駐車場内を監視します。警備員を一人雇う人件費と比べると、圧倒的に費用を抑えられます。 トラブルが起こった際の証拠映像となるので、犯人の特定にも効果的です。
監視カメラの最大のメリットは、犯罪を記録して早期解決に導きやすいことです。 監視カメラには、録画映像が保存されます。利用者から、車上荒らしや当て逃げなどの被害を報告されれば、その時間帯の映像を確認して犯人の特定を急げます。 犯人の顔が写っていない場合でも、車のナンバープレートが確認できれば証拠映像として警察に提出し、早期解決につながります。
駐車場内で引き起こるトラブルの多くは、常習犯による犯罪であることがほとんどです。一度でも無断駐車に成功すれば、味をしめて繰り返し犯罪を起こす傾向にあります。 「ここの駐車場は管理がゆるいから、バレない」と、管理体制の甘さが犯罪を助長させるのです。監視カメラは、こうした犯罪心理を抑制する効果があります。
防犯カメラの設置が、コインパーキング内のあらゆるトラブルを解決し抑制することがわかりました。
ここからは、コインパーキングに防犯カメラを導入する流れを解説します。
まず、防犯カメラを設置するための電源を確保します。コインパーキングには精算機が設置されているので、この点は問題ないでしょう。
これからコインパーキングの経営を始める場合は、最初に電源工事または電源不要のカメラの設置をしましょう。 最近は、ソーラー型のカメラ以外にもWi-Fiや電池式のタイプのものなど種類が豊富です。
費用面や駐車場の規模を考慮して、適したものを選びましょう。
次に、ポールを設置します。 駐車場全体を見渡せる位置に防犯カメラを設置するために、ポールを置きましょう。ポールの存在が、車上荒らしや不正出庫などの犯罪を抑制する効果にもなります。
広めのコインパーキングであれば死角が現れないように、ポールは1つではなく複数設置することがおすすめです。
最後に、インターネット回線を繋いだ遠隔システムを導入しましょう。防犯カメラの映像を、遠くにいる場所からでもリアルタイムで監視できるようになります。 遠隔操作で駐車場の様子を確認できることが、安心材料にもなるでしょう。
犯人の特定につながりやすく、犯罪の抑止効果に期待できる防犯カメラ。ここでは、防犯カメラを選ぶ際に重要視すべきポイントをご紹介します。
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防犯カメラの機能は、年々性能が高くなり種類はさまざま。 ここでは防犯カメラを導入する際にオススメの機能を2つ紹介します。
車上荒らしや精算機荒らしなどの盗難事件は、人目に触れない深夜から早朝の時間帯に多く発生します。そのため、夜間の撮影が可能なナイトビジョンカメラを選びましょう。
近年のナイトビジョンカメラは、完全な暗闇でもナンバープレートまで鮮明に確認できるものが多く、防犯対策として効果的です。
高精度機能型カメラとは、暗闇の中でも少量の光さえあれば鮮明にカラー映像を撮影できるカメラのことです。犯人の服装の特徴や車体の色なども確認できるため、トラブルの早期解決につながるでしょう。
価格は高額になってしまいますが、1台でも導入すれば犯罪の抑止効果に期待できます。出入口ゲート側に設置することで、全ての車を鮮明に録画して、証拠として残せます。
赤外線暗視防犯カメラは、光がない完全な暗闇の中でも撮影できるカメラです。
一般的に、防犯カメラといえば、赤外線暗視防犯カメラを思い浮かべる方が多いでしょう。 さまざまなメーカーから販売されていて値段もピンキリなため、価格を抑えたい方におすすめ。
ただし、映像は全て白黒なため車体の特徴などを掴みにくいことがデメリットでもあります。
ライトの前を通ると、ライトが点灯する仕組みの人感センサーライト。侵入者を照らして、犯罪を抑制する効果に期待できます。また、ライトが付くので撮影映像も鮮明です。
精算機荒らしや車上荒らしは、深夜の時間帯に発生することが多いため、突然ライトで照らし出されることで、慌てて逃げ出してしまうでしょう。
精算機の近くに設置することで、犯罪の抑止効果となるだけでなく、利用者が周囲を確認しやすいメリットがあります。
動体検知とは、動いた対象物を追跡して撮影する機能です。車体や人が動くと撮影対象として認識し、録画します。
コインパーキングは、基本的になにもトラブルがなければ無人の映像をひたすら録画するだけです。動体検知の機能が備わっていれば、人や車が動いたときにだけ反応して撮影するため、後々の確認もスムーズに行えるでしょう。
上記で紹介したオススメな機能が搭載されている防犯カメラを2つご紹介します。 「結局どれを買えばいいのかわからない!」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
一つ目にご紹介する防犯カメラは、エルモ社の「QBiC CLOUD(CP-2L)」です。
大きな特徴は、クラウド上に撮影データを保存できること。遠方からでもスマホやタブレットでリアルタイムに撮影映像を確認できます。
レコーダーを別途購入する必要がないので、費用を抑えらえるメリットも。
高水準な防塵・防水機能が搭載されているので屋内外問わず利用できます。
被写体照度0.01ルクスまでカラーで鮮明に撮影できるため、犯罪の起こりやすい深夜の時間帯でも証拠映像をしっかり残しておけます。
二つ目にご紹介するのは、新鋭株式会社の「レコーダータイプ(XPシリーズ)」です。
264万画素と鮮明で高画質な映像を残せるため、犯人や車体の特定に効果的。
高い防塵・防水性を持ち、ケーブルの接合部分も防水使用なので悪天候の中でも安心です。
赤外線LEDが24個も搭載されているので、暗闇の中でもハッキリと映像を確認できます。
動体検知やスケジュール指定機能が備わっているので、無駄なく監視したいという方におすすめ。
防犯カメラを設置することで、コインパーキング内のあらゆる犯罪やトラブルを防げることがわかりました。
ここからは、防犯カメラ以外でおすすめの防犯対策をご紹介します。
コインパーキングに照明を設置することで、夜間の犯罪リスクを大幅に減少することができます。
ライトで姿が照らされて、自分の行動が周囲から監視されている意識が働くでしょう。
盗難事件は人の少ない深夜に起こることが多いので、照明の存在が犯罪を抑止する効果につながります。
出入口付近や死角になりやすい位置に置くことで、犯罪を未然に防ぐ効果に期待できます。
防犯カメラ以外にも柵や堀を設置しているコインパーキングも増えています。
車上荒らしや盗難が多発している場合は、柵や堀などの囲いがあるだけでも抑止効果になるので、検討してみてください。
また、コインパーキングの近くで事故が起こったときも、柵があることで駐車場内の車へのダメージを軽減できるでしょう。
いかがでしたでしょうか。 監視カメラが設置されていることで、コインパーキング内の犯罪やトラブルは大幅に軽減することができます。
証拠映像として記録するだけでなく、目立つ位置に設置することで犯罪の抑止効果にもつながります。 コインパーキングを安心して利用してもらうためにも、監視カメラの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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