初期費用がコインパーキング経営は何故安くて済むのでしょうか?

コインパーキング経営の初期費用について

コインパーキングなど駐車場経営の魅力の1つが、リスクの低さです。

オーナーの方々が土地活用を考えたとして、アパートやマンション関連の事業には莫大な初期投資費用が必要になります。

この点、駐車場の運営なら初期費用をかなり抑えて事業をスタートさせることが出来ます。

コインパーキング経営の初期費用はどれくらい?

駐車場の運営に関してコインパーキングを取り上げると、その初期費用として、機器の購入設置費用などがかかります。

但し、立体駐車場は建築費用が別途掛かるため例外とします。

 

土地整備に関してはオーナーであるか、土地を借りるかで、かなり違ってきます。土地を整備する場合は、アスファルト舗装にする代金なども必要です。機器をリース契約で導入すれば、初期投資費用をもっと低く出来るでしょう。

コインパーキング経営の初期費用が安い理由

駐車場経営における初期投資費用が安くて済むのは、何より必要とされる設備が少ないからです。

精算機・ロック板・フラップ・看板・防犯カメラなどが主な機器ですが、工夫次第で更に数を減らせます。

 

しかも時間貸し駐車場の運営における代表的な機器であるロック板は小型化が進み、近年では価格が下がってきているのです。中古品購入やリースなどの手段もあります。

コインパーキングの経営方式別のおすすめの人

コインパーキング経営には経営方式が3つあります。

管理運営などをすべて自身でおこなう自主経営方式、管理運営を不動産業者に委託する管理委託方式、コインパーキングにする土地を一括で不動産業者に借りてもらう一括借り上げ方式の3つです。

 

経営方式によって得られる収益は変わってきます。またどういったかたであればどの経営方式がおすすめなのかも変わってきます。

 

まずはそれぞれの経営方式についてのメリットやデメリット、特徴についてまとめていきます。

自主経営方式

まず自主経営方式はコインパーキング経営のすべてを自分でおこないます

自主経営方式のメリットとしては、不動産業者の仲介が入らないため、不動産業者に支払う業務委託費用が発生しません。そのためかかる経費を抑えることができ、収益を最大化できる点にあります。

 

自主経営方式のデメリットとしては、コインパーキング経営をするための土地探しから、コインパーキングを始めるにあたっての整地や舗装をしている業者探しに設備機器といった初期投資、経営中の収支管理、コインパーキングの掃除や設備メンテナンスといった管理運営などをすべて自身でおこなうため、時間的余裕がなければ自主経営方式は難しいでしょう。

またノウハウがなければ、右も左も分からずに困ることも多いです。そのため、自主経営方式はすでにコインパーキング経営の経験やノウハウがあるかたにおすすめの経営方式になります。

管理委託方式

次に紹介するのは管理委託方式です。これは不動産業者にコインパーキングの管理運営を委託する方法です。

 

管理委託方式のメリットとしては、コインパーキングの清掃や設備機器のメンテナンス、トラブル対応や売上の集金作業といった日々の管理を不動産業者にお願いできる点です。

 

管理委託をすることでコインパーキング経営はだいぶ楽にできますので、会社員として働いているかたでもコインパーキング経営に時間を追われることもなく、管理運営できるようになるでしょう。

 

また不動産業者が入ることで自分にコインパーキング経営のノウハウや経験がなかったとしても、アドバイスをもらいながら経営ができるのもメリットとして挙げられるでしょう。まずは管理委託方式で経験やノウハウを身につけて将来的には自主経営方式に切り替えるといったことも考えられます。

 

管理委託方式のデメリットとしては、不動産業者に業務委託手数料の支払いが発生する点です。

業務委託手数料の相場としては、収入の約5~10%といわれています。手数料は不動産業者によって異なりますので、管理委託を依頼するときにはどこの不動産業者にお願いするかが重要になります。

 

管理委託方式での経営がおすすめのかたは、コインパーキング経営が初めてのかたやコインパーキング経営に時間を取られたくないかたです。

一括借り上げ方式

最後に紹介するのは一括借り上げ方式です。これは所有している土地を不動産業者にまとめて借りてもらい、賃料として地代を受け取る方式です。

 

一括借り上げ方式のメリットは基本的には不動産業者が土地の整地や舗装、また経営に必要な設備機器の初期費用といったものすべて負担をしてくれるため、初期費用の持ち出しなしでコインパーキング経営を始められる点です。

 

一括借り上げ方式のデメリットとしては、土地をいくらで貸すかは賃貸借契約によって決めます。毎月安定した地代を得られる一方で、自主経営方式や管理委託方式と違ってコインパーキング経営の売上が増えたとしても得られる地代は変わらない点です。

 

自主経営方式や管理委託方式であれば売上が増えればそれに伴って自分の手元に残る収益も増えます。一括借り上げの場合には契約で毎月地代としていくら支払うということを決めますので、売上が増えても地代は増えません。

 

一方で売上が低くても毎月決まった地代を得られるというのはメリットととらえることもできます。

 

土地を所有しているかたでしばらくの間はその土地を自身で活用するつもりもなく、時間的にも余裕がないようなかたであれば一括借り上げ方式がよいでしょう。

コインパーキング経営が向いている方

それではコインパーキング経営が向いているかたはどんなかたなのでしょうか。

コインパーキング経営が向いているかたとしては不動産運用を考えているがなるべくリスクを抑えてやりたいかた、アパートやマンションを建てるのが難しいような狭い土地や変形地を所有しているかた、将来的には土地の売却や転用を考えているかたです。

 

不動産運用のなかでも駐車場経営はアパートマンション経営よりも初期費用をかけずにできるため、初心者のかたでもリスクを抑えて不動産運用ができます。

 

また仮に駐車場経営が上手くいかなかった場合には、土地をほかの方法で活用する転用のしやすさもあります。

最悪の場合には、事業を撤退して土地を売却するといった手段も取りやすいため、リスクを抑えたいかたに向いています。

コインパーキング経営の向いている土地

不動産投資を行う際はは立地が重要になります。ではコインパーキング経営に向いている土地はどういった土地でしょうか。

 

車を停車するという需要がある場所がコインパーキング経営に向いている土地といえます。 また車が止められればいいので、前面道路が広ければ土地が狭小地や変形地でも経営ができます。

 

具体的にコインパーキングに適した土地としては近くに観光スポットがあったり、人気のお店があったり、駅が近かったりする場所が需要を見込める土地になります。

 

一方で需要が見込めるとしても、近くにコインパーキングがたくさんある場合は競業他社が多くいることを指します。そのため、需要がありそうな土地であっても周辺の状況や相場を調べたうえでコインパーキング経営に適した土地なのかどうかを判断するとよいでしょう。  


関連記事:初期費用がコインパーキング経営は何故安くて済むのでしょうか?

繁華街が近い

繁華街が近いとそこに訪れるために皆さん車を利用します。 そうすると必然的に車を停めるスペースが必要になり、コインパーキングの需要が生まれます。

 

繁華街でなくても病院、観光地や大型の商業施設があるような場所であれば需要が見込めるでしょう。 またオフィス街も営業車が駐車スペースを求めていることも多く、需要が見込めます。

道路幅が広い

コインパーキングが大通りに面していたほうが出入りも簡単にできます。 また道路幅が広いということは車の往来が激しいので、コインパーキングの利用が見込めるでしょう。

土地の高低差がない

コインパーキングと道路に高低差がある場合にはスロープ工事が必要になります。高低差がない土地であればかからないスロープ工事が必要になるとそれだけ出費がかさみます。

 

土地選びのときに無駄な出費がかからないような土地を探しましょう。

近くに満車のコインパーキングがある

近くにコインパーキングがあったとしても常に満車になっているようであれば、需要があるのに供給が足りていない状況です。それであれば新規にコインパーキングを作れば普段満車でコインパーキングを利用できていない人を取り込める可能性があります。

 

すでに近くにコインパーキングがあるから参入を諦めるのではなく、需要が満たされているかどうかまで確認してみましょう。

逆に周辺にコインパーキングがたくさんあり、どこも満車になっていないようなら供給過多になっていて、新たに参入しても利用されないといったこともあるので注意しましょう。

コインパーキング経営のメリット

コインパーキング経営のメリットとしては3つあります。

 

一つは狭小地や変形地であっても駐車スペースさえ確保できれば運営できる点、事業開始から運営を始めるまでの期間が短い点、将来的に転用や撤退ができる点です。それぞれのメリットに関して具体的にみていきます。

メリット①狭小地や変形地でも運営できる

建物を建てる場合には狭小地や変形地は避けられがちです。なぜならば、建物を建てるための重機が入らなかったり、建てられたとしても間取りが特殊で住みづらく空室リスクにつながったりといった懸念があるためです。

 

しかしコインパーキング経営であればそういった土地であっても、駐車場スペースさえ確保できれば問題なくコインパーキング経営が可能です。土地の形状よりも立地が重要になります。

メリット②事業開始まで期間が短い

アパートやマンション経営の場合には土地選びから、建物の建築、入居者の募集など経営を始めるまでに時間がかかってしまいます。早くても事業を開始するまでに1年くらいはかかるでしょう。

 

しかしコインパーキング経営の場合には建物を建てる必要がなく、土地の整地と舗装、設備機器の設置さえ完了すればすぐに営業できます。早いと事業開始までに1ヵ月もあれば始めることができます

 

また月極駐車場であれば利用者を探して広告を出す必要がありますが、コインパーキングであれば完成すればだれでも利用ができるため、そういった手間もありません。不動産運用のなかでは事業開始までの期間は最短で営業ができるでしょう。

メリット③将来的な転用や撤退ができる

将来的にコインパーキングをほかの土地活用に転用したり、そもそもコインパーキング経営をやめて撤退をしたりするのが容易です。

 

現状は具体的な土地の活用方法が思い当たらなくても、将来的にはその土地に建物を建てて住みたい、もしくは自己資金がたまったらアパートやマンションを建てて、アパートマンション経営をしたいというかたはコインパーキングから始めるとよいでしょう。

 

前述した事業開始までの期間が短いのと同様で撤退するのもほかの不動産運用と比較すると容易です。建物の取り壊しとなると時間も費用がかかってしまいます。また建物や月極駐車場の場合には取り壊し前に入居者や契約者に立ち退きを依頼しなければいけません。

 

すんなりと受け入れてくれたら問題ありませんが、入居者や契約者にも事情がありますので、立ち退きしてくれないこともあります。そうなると次の事業をはじめたくても結局立ち退きがうまくいかずに断念せざるをえないこともでてきます。

そういった手間がないのがコインパーキングのいいところです。  

関連記事:コインパーキング経営のメリットは?自営か一括借り上げか

コインパーキング経営のデメリット

一方でコインパーキング経営のデメリットとしては2点あります。一つは節税効果が期待できない点です。もう一つは収益効率が低い点です。

これはほかの不動産運用と比較したときのデメリットになります。

 

なぜほかの不動産運用であればメリットになるのに、コインパーキング経営の場合にはデメリットになってしまうのか、その理由とそれぞれのデメリットに関して具体的にみていきます。

デメリット①節税効果が期待できない

一般的に不動産運用は節税効果があるといわれます。しかしコインパーキング経営の場合には、節税効果が期待できません。

 

その理由についてみていきます。不動産運用のなかでもアパートやマンションの場合には建物の減価償却があります。減価償却は建物の取得費用を耐用年数に応じて、毎年経費の計上をおこなうことをいいます。

減価償却を経費として計上することによって賃貸収入より経費のほうが多くなり、結果として不動産所得がマイナスになることがあります。そうなるとほかの給料や年金といった所得があれば損益通算ができ、結果的に納める所得税や住民税が少なるといった節税効果が見込めます。

 

一方でコインパーキング経営の場合には建物のような減価償却として処理が必要になる資産の購入はあまりありません。減価償却できる資産としては、コインパーキング経営を始めるときにおこなう整地費用や舗装工事費用、もしくは精算機やロック板、看板などで1つ当たりの価格が10万円を超えるものです。

 

しかしこれらも建物と比較すると取得価格はそこまで高くならないため、減価償却として経費に計上できたとしても金額はそこまで増えません。結果としてコインパーキング経営に関してはアパートマンション経営と比較すると節税効果が期待できないといえます。

 

コインパーキング経営で減価償却がなくて赤字になってしまうようなら、そもそもコインパーキング経営をやる意味があまりないと言えるため、事業を撤退してほかの土地を探したり、転用したりしたほうがいいでしょう。

デメリット②収益効率が低い

収益効率が低いというのは、土地の面積に対して得られる収益が少ないことをいいます。これだけでは分かりづらいと思います。 収益効率を知るためには、建物の建蔽率と容積率について知っておく必要があります。

 

土地に建物を建てるときには制限があります。まず一つ目の制限が建蔽率です。建蔽率は敷地面積に対して、建物を建てられる面積の割合をいいます。

たとえば200㎡の土地で建蔽率が60%の場合、建物を建てられる面積は120㎡になります。コインパーキング経営の場合には、建蔽率は関係ないため200㎡をまるまる駐車場スペースとして活用できます。これだけを見るとそこまでデメリットは感じないかもしれません、むしろ面積をフル活用できるため、メリットにすら感じるかもしれません。

 

次に容積率についてみていきます。容積率は敷地面積に対して、建物を建てられる延べ面積の割合をいいます。たとえば200㎡の土地で容積率が200%の場合、建物を建てられる延べ面積は400㎡になります。 土地面積が200㎡で建蔽率が60%、容積率が200%で建物を建てる場合は、200㎡×60%×200%で延べ面積240㎡の建物を建てることができます。コインパーキング経営の場合には200㎡の土地に駐車場スペースを作れます。

 

こう比較してみると同じ土地面積であったとしても建物を建てたほうが土地を有効活用できているといえます。そのため、コインパーキング経営は一般的に収益効率が低いと言われます。

 

またコインパーキング経営の収益計算は、利用料金×車の台数×時間単価×稼働率で計算されます。稼働率が上がらなければ収益を得られません。

 

アパートマンション経営も空室になっていれば収益は得られませんが、部屋が埋まっていれば安定した家賃収入が得られる点を考えればコインパーキング経営だと収益効率が低いといえるでしょう。

コインパーキング経営で失敗しないためには

コインパーキング経営で失敗しないためには、日ごろの情報収集がポイントになります。

不動産会社に仲介などを依頼するにしても、実際に経営をするかどうかはご自身ですから業者に任せて一任せずに自分で経営判断をできるようにしましょう。

 

経営判断をするためにも情報収集をして、必要であれば対策をおこなわなければいけません。 コインパーキング経営に適した土地を選ぶための情報収集のみならず、実際にコインパーキング経営を始めたあとも、周辺に新しいコインパーキングができていないか周辺相場と利用料金が乖離していないかなどを確認するようにしましょう。

 

必要であればコインパーキング経営をおこなう前に初期費用や周辺相場を調べたうえで、仮に経営を始めた場合に利回りがどのくらいあって、収益がどのくらい見込めるのかは自分で計算できるようにしておくといいでしょう。

利回り計算ができるようになっていると、経営判断もしやすいです。 次に不動産投資はよく節税効果があるといわれますが、コインパーキング経営は節税効果をあまり見込めません。

節税効果を得るためにコインパーキング経営を始めてしまうと失敗のもとになります。  


関連記事:コインパーキング経営の失敗とは?原因など詳しく解説

コインパーキング経営のメリットデメリットとは

今回はコインパーキングの経営方式とメリットデメリットについて詳しく解説しました。

不動産運用というとアパートマンション経営を思い浮かべるかたも多いでしょう。そうなると金融機関での借り入れが発生して自己資金だけではじめるのはハードルが高いと感じるのではないでしょうか。

 

しかしコインパーキング経営であればアパートマンション経営と比較すると少ない資金から始めることができ、比較的すぐに事業を始められます。コインパーキング経営で収益があがり、自己資金がたまったらコインパーキング経営からアパートマンション経営に切り替えるといった転用のしやすさもあります。

 

また事業がうまくいかなかったら大きな痛手を負う前に撤退をするといった判断もしやすいです。自分がコインパーキング経営をするとしたら3つあるうちの経営方式でどの経営方式がいいかを考えてみましょう。

 

またそれぞれのコインパーキング経営方式のメリットとデメリットを理解したうえでコインパーキング経営を目指してみてはいかがでしょうか。

 

本サイトでは、コインパーキング経営の業者ランキングをご紹介しています。
コインパーキング経営を業者に委託したいとお考えの方は、ぜひご覧ください。